中国ネットビジネス
経済発展にともない、中国が「モノを作る」生産拠点から「モノを売る」マーケットヘと変遷してしくなか、多くの日本企業がこの巨大マーケットへ進出しつつあります。こうしたなか、2008年半ばに、中国のインターネット人口が2億5,OOO万人を超え、世界一になったというニュースが流れ、中国でのネットビジネスが一気に注目を集めるようになりました。
中国は出版、報道、教育などと同様に、インターネットも政府の厳しい管轄下に置かれており、日本を含む外国の企業がネットビジネスをすることは容易ではない、というイメージを持つ方もたくさんおられるでしょう。
初期投資があまりかからないことを理由に、まずはネットでビジネスを、と考える企業が少なくありません。こうした安易な考え方を考え直す機会にしていただければと思います。ここで一度足を止め・中国のインターネットを含む現場の事情を十分把握したうえで、自社の商品やサービスが果たしてどのような戦略や方法でもって受け入れられるのか、つまり中国マーケティングを念入りに行ってから実行に移していただきたいと強く願います。
日本ではあたり前のように行っている市場/消費者/ニーズ/競合他社の動向などの事前調査・分析を行い、それをベースとした戦略・アクションプランに従いつつ試行錯誤を重ねながら地道に実行していく……。
中国でビジネスを展開し成功を勝ち取るというプロセスのなかで、インターネット(ウェブサイト)の活用は、企業のプロモーションやマーケティング戦略全体の一部に過ぎません。ですが、ネットビジネスに限らずツールとしてもインターネットに大きな可能性があるのも事実です。インターネットの特性を生かしながら、中国の事情を多角的に考察し、どのような戦略・戦術でこの巨大マーケットに挑むのか。
「モノを売る」ための中国市場はまだ離陸したばかりです。まだまだ力強く上昇飛行を続けるであろうこの巨大マーケットを前に、今から下準備(「種まき」)をしっかり行い、経験値・ノウハウを蓄積し、我々日本企業もベストタイミングで広大な空に飛び立つチャンスをしっかりつかみたいものです。
